されど汝は踊らでやまず

タイトルはトーマス・マン作、実吉捷郎訳『トニオ・クレーゲル』(岩波文庫)より // 漫画等の感想を書きます。記事は公開後も推敲します。

100年前のその後――言葉を残せなかった母親たち

※【2020.8.24再投稿】
※『アンの世界地図~It's a small world~』の最終話までの内容に触れています。必要以上のネタバレはしていませんが、未読の方はお気をつけ下さい。ドイツ俘虜たちと秋さんのその後の話です。
もとは2018年の3月に書いていた記事です。今自分が恥ずかしくない程度に修正した結果、字数が3倍になり、着地点が変わりました。2年の中に、私も変わったのだと思います。
 
  • 語りの仕組み
    • マイズナーという語り手
    • 『アンの世界地図』の語り手小括
    • 語られた人
  • 読み取れること――あおいちゃんの実父
  • 想像できること――秋さんのその後   
  • あおいちゃんと秋さん
  • 言葉を残せなかった母親たち

それでは中身です!

----------------------------------------------------------------------------------------------------

続きを読む

アキの着物と物語る「家」――『アンの世界地図』

【2020.7.22 改稿・再投稿】

『アンの世界地図』について、以前一連の感想記事を書いたことがあった。

そのときも、筆慣らしに着物のことから書き始めた。

今回、それらの記事を加筆修正するにあたっても、着物を足がかりにしたいと思う。

ネタバレは極力避けていますが、示唆している部分はあるので未読の方はご注意ください。

続きを読む

はじめまして

【2020年8月追記】

かつて、私がブログを始めたときの記事を、もう一度もとに戻します。

ただし、名前は伏せ字にしました。

おそらく、この名前を使うことはもうないからです。 

-----------------------------------------------------------------------------------------------

 

 

はじめまして。■■■■と申します。
これが人生はじめてのブログです。まずは自己紹介とご挨拶を。

 

ブログのこと


このブログを思い立った直接のきっかけは、漫画家の吟鳥子先生が、
「漫画を応援するには感想を書くのも有効」とツイッターで仰っているのを見たことです。
電子書籍で『アンの世界地図』を一気買いし、先生のpostをさかのぼっていたわたしに、直撃でささりました。

 

すばらしい作品を読めば、心はもう以前と同じではいられません。
前はいなかった言葉が新しく住み着きます。
わたしはもう、そういった誰にも聞かれずに眠っている言葉でいっぱいです。
それらを外に出してやれたら少しは楽になれるだろうか、とは思ってきましたが、
まさかその感想が、作者さまのお役に立てようとは思いもしませんでした。
私はお役に立てたかもしれないものを、むざむざ捨ててきたわけです。

 

いま、その驚きと悔恨のなごりのなかで、このブログをつくっています。

まあ正確に言うとお引越ししてきたわけですが、最初のブログから二週間とたっていませんので、まあおおむねそういうことで。

 

わたしのこと

そんな次第でにわかに思いたち、適当に自分に名前を与えたら
「■■■■」になってしまいました。
まあそれもよいと思います。たしかにわたしは■■■■ことを一番大事にしています。
日本語の人名に動詞・名詞は多いでしょうが、
現代口語の形容詞終止形というのはなかなかないでしょう。

 


まんがのこと

まんがのことは実を申しますと全然詳しくないのです。
幼少の頃から本が好きでしたが、アニメ・まんがの類にはさほど惹かれませんでした。
まんがを読むようになったのは大学生以降(美術館にいくようになったのもその頃でした)、
まんがというのはものすごい表現方法ではないか!と震え上がってからです。


そもそもまんがはレーベルがややこしくて、
読んでみたい作品があっても本屋さんのどこを探せばよいのか…
途方に暮れて諦めてしまうことが多かったのですが、LINE漫画などの電子書籍のおかげで、ようやくいろいろな作品に出会えるようになってきました。

 

そんな次第ですから、わたしと話が合う方というのはあまりいらっしゃらないかもしれません。
そもそもこのようなブログを見てくださる方がどれほどいらっしゃるのか、
きっと切ないほど少ないだろうと思います。
でも0ではないでしょう。0ではないあなたに感謝しながら書きたいと思います。
どうぞよろしくお願いいたします。